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家づくりの女性プロフェッショナルたちの“お仕事”拝見! 女性専門家インタビュー

こんにちは! そろこです。

今日は、女性の工務店社長さんがいらっしゃると聞いて、株式会社KURASUの小針美玲社長のご自宅マンションにお邪魔してきました。小針社長自ら施工し、フルリノベーションしたというマンションは、築40年とは思えない素敵なナチュラルカフェの雰囲気。可愛いワンちゃんたちが駆け回るオープンな雰囲気に癒されながら、じっくりお話を伺ってきました。

Interview vol.2 小針美玲さん

(お邪魔したスタッフ一同、あたりを見渡しながら)
ナチュラルでどこか懐かしい…素敵な空間ですね。

ありがとうございます。昭和46年築のマンションをフルスケルトンにし、知り合いの大工さんやスタッフ、友人たちの手を借りながら「てづくり」していきました。

あの天井の梁は、アメリカの古い倉庫で使われていた100年前の古材。キッチンのリビング側にある腰板はリアルアンティーク。塗装の剥げ具合がなんともいい雰囲気を出してくれています。

中古住宅を買って、自分のライフスタイルに合わせた空間づくりをしていく楽しみを伝えたくて、自ら実践。ここでお客様向け見学会も行っています。

実際にこうした空間に身を置くと、古いものの温かさに包まれる心地よさが実感できますね。

ええ。最近は20~30代の若い単身者やファミリーが、中古住宅のリノベーションに興味を持ちお問合せいただくことが増えました。

新しいものだけが素敵と感じる時代から、環境意識の高まりもあり、古いモノやこれまで建物や空間が記憶してきた暮らし方を大切にしながら楽しむ…最近とくにそんな価値観の変化を、お客様と接する中で感じますね。

なるほど。ところで小針さんは、そもそもなぜ
この仕事をめざされたのですか?

学校が建築系だったということもありますが、そもそもは学生時代にTVでインテリアコーディネーターの番組を見て「カッコイイなぁ」と思ったのがきっかけでした。

当時、父にその進学意志を伝えると「女が建築の世界に…」と反対されたのですが(笑)、あの時の「家というものをつくってみたい」という純粋な意志を通してよかったと思っています。卒業後、ゼネコン勤務を経て独立し今に至ります。

自らリノベーションを手がけたご自宅でインタビューに
応じてくださいました。

ご自宅マンションは、アンティークな古材や家具が映えるナチュラルなリノベーション空間。

リアルアンティーク材を生かしたセミオープンな
キッチンはカフェ風に。

生活に根ざした家づくりを知ってもらおうと勉強会も開催。

ゼネコンで経験を積まれたイメージからすると、
ビルなど大型建築というイメージもありますが。

ゼネコンでも住宅事業部にいましたから、マンションなどメインに住宅の経験も積ませていただきました。でも経験を積ませていただくうちに、ビルやマンションのハコをつくるだけでなく、「住まい手の人柄や顔のみえる仕事」をやりたいと思うようになりました。

今はそのかねてからの願いが叶い、日々お施主様とコミュニケーションを交わしながら、個人住宅をメインにお仕事をさせていただいています。

建築のお仕事を始めて
18年というキャリアでいらっしゃいますが、
いちばん充実感を味わえる時はいつですか?

そうですね。やはりお施主様と顔のみえる関係で、プランを立てて、お施主様のご要望をヒアリングし、一緒にカタチにしていき、完成後「私たちがずっと願っていたのはこんな暮らしだったんです」と喜んでいただける時でしょうか。

弊社は東京・神奈川をメインとした首都圏を営業エリアとし、「何かあればすぐ飛んで行ける距離関係」を大切にしています。年に1回、定期点検でお伺いするんですが、住み始めた後も「やっぱり頼んでよかったです」「何かあった時にすぐお願いできるので安心」とおっしゃっていただけるのが本当にうれしいですね。

小針さんは工務店では珍しい
女性社長さんでいらっしゃいますが、
女性ならではのポイントはありますか?

やはり主婦の目線に立って生活のしやすさを具体提案できるということでしょうか。先日、あるお客様がすごく気づきのあるお話をしてくださいました。そのお客様は他社からもいくつか提案を受けていたんですが、今一つ自分たちの暮らしのイメージが湧かなかったそうです。

でも、弊社の提案をご覧になり、「10~20年後に自分たちがどういう生活をしているか、絵がはっきりと描けました」。そして暮らし始めてからは、「カッコイイだけの家は自分たちがそこに合わせなければならない。でもKURASUさんの家は自分たちが頑張らなくても、自然に自分たちらしい生活が出来上がっていきました」とも。

提案を押し付けず、お客様自身が暮らしをつくっていきやすいようにして差し上げる。これがポイントでしょうか。

私自身、このリノベマンションに住むようになってから、庭の家庭菜園で採れた野菜をキッチンにもってきて料理するのが楽しくなりました。自分の足で探しまわって手に入れたアンティーク材や小物など、隅から隅まで好きなものに囲まれた空間ですから、料理も暮らしも心の底から楽しい。これを実体験としてお客様にお伝えできるのもメリットですね。

女性として、すごく共感できるお話ですね。
やはり共感いただくのも奥様がメインですか?

はい、もちろん(笑)。収納も作るだけでなく、どう作るかの細かな提案は奥様とイメージ共有しやすいですし、たとえば洗濯機を置くランドリーも、お決まりのように洗面パウダーコーナー脇に必ずなければならないものでもない。たとえば2階がLDKでキッチンから行き来しやすいよう、キッチン脇にランドリースペースを作った事例もありました。

家事効率を考えた集約型ランドリーは
女性設計士ならではの視点。

ご自宅で飼っているワンちゃん2匹と。
「この子たちがいると仕事の疲れも吹き飛びます(笑)」

最近は、週末買い置きのためのパントリー(食品庫)は必須という共働き家庭も増えています。寝室のウォークインクローゼットでは、ご主人が夜遅く帰宅された時にご家族を起こしてしまうから…と、あえてクローゼット入口を寝室内でなく廊下に設けたお宅もあります。これも、そのご家族の暮らし方を奥様から細かくヒアリングしたからこそ実現した例なんですよね。

弊社は私をはじめ女性スタッフが多いですから、そのあたりも親しみやすさを感じていただけるのかもしれませんね。

小針さんからご覧になって、JHOP戸建ライフナビに集う家づくり会社で、
家を建てたりリフォームするメリットはどこにあると思いますか?

家づくりをオートメーションでお任せしてしまうのでなく、住まい手も作り手と一緒に参加しながら、その出来上がるまでの過程を楽しみたいというお客様が増えているように思います。

弊社でも壁塗りなど一緒に参加したいというお客様も増えています。「体験のシェア」「スープのさめない距離の地域密着」をリーズナブルに提供できるのは、家づくり会社ゆえのメリットはないでしょうか。

ありがとうございます。では最後に、これから家づくりやリフォームする人への
応援メッセージをお願いします。

住まいは「あなたの宝箱」です。これまでは戸建かマンションか、新築かリフォームかという限られた枠の中で考えがちでしたが、冒頭お話したような、中古住宅を買ってリノベーションという選択肢など、従来の枠にとらわれない考え方も広がってきました。

規定枠の中で結論を出してしまうのでなく、まずは暮らしたいイメージを家づくり会社に相談してみてはいかがでしょう? 地域で長く根ざしてきた熟練した家づくり会社だからこそ、あなたの宝箱を自由にアレンジする方法を見つけ出してくれるかもしれませんよ。

2012年3月

小針美玲さんプロフィール

地元ゼネコンでマンション・住宅・店舗・老人ホームの現場監督、大手ゼネコンで都心超高級マンションプロジェクト等を経験。女性ならではの「生活する人の視点」 に立った快適な住み心地を提案すべく、設計事務所と工務店を融合した新しい建設会社「KURASU」を設立。講演やプロジェクトリーダー、施工管理のエキスパートとしても活躍の幅を広げている。

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